2012/01/18

メーカー、ディストリビューター、ディーラーの定義

あるブログで『某ホイールメーカーの納期が遅いので困惑している、、、、。』と言う内容を拝見致しました。改めて、此処で簡単に説明させて下さい。

メーカー:
商品を製造している会社。会社の方針によりますが、多くのメーカーは『メーカー業』が主幹の為、販売に対しては、ディストリビューターの販売チャンネルを利用して商品の流通を図るのが一般的。自社のディーラーネットワークを構築しての『業者販売』や、極まれにエンドユーザー(小売)向けに販売する会社もある。自社アパレルライン等に関してはメーカーでオンラインショップを構え一般消費者向けに販売を行っている。メーカーなので基本的には受注生産。纏まった数のオーダーを指定された日程まで納品する。ディストリビューターの販売チャンネルを利用しているので、ディストリビューターが上顧客にあたり、そのオーダーを優先させる事が多い。商品の原材料確保の問題も然りです。ディーラーを軽視しているのでは無く、この流れが慣習化されている様です。
また、アメリカに関しては毎年2月に行われる『ディーラーショー』、『V-Twinエキスポ』がシーズンのキックオフにあたり、各メーカー、ディストリビューターはこのショーに向けて動いているので、この時期のオーダーは特にスローになってしまうのが現状。

ディストリビューター:
問屋業。ディストリビューターは独自のディーラーネットワークを構築し、複数メーカーの商品を在庫し自社ディーラーネットワークで商品の流通を図る。日本のディストリビューターの様に、『業販』と『一般小売』の両方を行う事は無い。理由として、販売領域の侵害に当たる為。(例外としてドイツのW&Wが、業販と一般販売を行っている。) ディストリビューターから購入する理由として、複数メーカーの商品を一括して購入出来るので発注の簡素化、支払いの簡素化、送料の節約、トータル的に優れたカスタマーサービス等があげられる。また、ディストリビューターで独自に設けているディスカウントプログラム、セールプログラム等の特典もある。年に数回、ディーラーショーを行う。内容は、ディーラーとメーカーを招いて3者で交流を図らせたり、カタログに掲載されている実際の商品を手に取り、メーカーからの説明を受けることが出来る。
日本の業者の多くは、アメリカのメーカーにディストリビューターとして取引を希望するが、業販と小売の両方を行うのが通例の日本と、アメリカのメーカーとの理解の違いからトラブルになるケースが多い。アメリカの場合は、発注数も然る事ながら、ディストリビューター業であれば、基本的にはディストリビューター価格になる。

ディーラー:
メーカー、ディストリビューターからみた販売特約店。取引契約書、ディーラー申請をメーカー、ディストリビューターと交わし、商品を業販価格で仕入れをして、エンドユーザーに(小売)販売する。仕入れは価格は勿論ディーラー価格。ディストリビューター級の倉庫、カタログを発行しているアメリカ大手小売業社のJ&P CYCLESでさえ、基本はディーラー価格で仕入れをする小売業社。
此処最近は、インターネット販売でメーカーが発表している希望小売価格を無視して格安で販売しているディーラーが増え、各メーカーが対応に追われている。例として、S&S Cycle 社が、Minimum Advertised Price Policy (MAPP)を発表した。

簡単に説明させて頂きました。
by S


2012/01/13

2012年 スタート!

このサイトを始めて、丁度一年経ちました。これもひとえに、広告を出して頂いているスポンサー様、サイトに訪れて頂いているビューワー様のお陰であります。有難う御座います。
2012年も地道に最新の情報を提供して、全ての皆様にとって有益なサイトに成長していきたく考えている所存で御座います。

昨年を省みて、2012年のアメリカ経済を長期的に見てみますと、少しずつですが景気回復の希望が見えてきているようです。実際は世界的な消費トレンドが変わってきているのは確かですが、それでもアメリカのパワースポーツ業界の規模、消費能力はこの業界に携わっている全ての人に将来に向けて希望があるように思えます。

ハーレーの一部がインドで作られ始めたりと、世界的に新たな動きが有ります。この超円高で生産、輸出に関しては日本は取り残されている感がします。日本製パーツを海外で販売する事が厳しい状況です。為替レートの変動は暫くおきそうもありませんし、為替変動を待てるほどの体力があれば良いですが、このままでは日本製パーツがガラパゴス化していくのも時間の問題かもしれません。

楽観的な観点では、輸入に関してはこの超円高は有利な追い風となっています。日本国内の個人消費能力の増大に期待したいです。その為には日本のパワースポーツ業界にはマーケットを牽引できる『子供達が憧れるヒーロー』の存在が必要なのかと思います。次世代に繋げる『夢』、『希望』、『愛』が必要です。そうでなければ、裕福層の趣味/嗜好性の強い世界で完結してしまいます。業界全体の成長を期待しています。

by S